生物分類網羅図鑑IKIGOI

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イチョウ(銀杏)

学名: Ginkgo biloba

地方名: ハベルギー、ハベルバー、はえるばー(沖縄県)、いっちょ、イッチョ(新潟など)

分布: 中国が原産、日本では数多く植栽

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解説

イチョウ綱。それは世界に一種しか生き残っておらず、「生きた化石」とも呼ばれる重要性を誇る種類である。これも並大抵の努力では見ることができないはずなのである。しかし日本には広く生息している。それはなぜなんだろうか。

イチョウは、世界に1綱1目1科1属1種しかいない、世界的にみても珍しい分類網を持つ種類である。このイチョウであるが、日本では昔からイチョウの実を銀杏としてよく食し、昔から日本に馴染んでいる木である。このイチョウは今でこそ世界に1綱1目1科1属1種しかいないが、ジュラ紀などの恐竜が繁栄していく時代には種類数が多かったと思われている。太古の昔からほとんど形態を変えずに今日まで残っているため、シーラカンスなどと並び、「生きた化石」とも称される。

このイチョウであるが、形態は非常に面白い。まず近い分類が裸子植物と言われている。その理由は木の皮。皮が縦に細長く、言われてみるとマツ類に近しい見た目をしている。また、イチョウ類は太古の昔からの巨木であり、ジュラ紀などでは大きくだいぶ目立った存在だったと思われる。植物の枝分かれなどは今の被子植物類の樹木と大差なく、それほど頑丈に昔から繋いできた種類と言えるし、現在の植物に近しい特徴も多い。

しかし、イチョウのやはり他と一番違うところは木の葉の形であろう。今の植物にはこんなに扇形に広がる種類は大抵何本かの葉に分かれて、分裂葉として繁栄したものが多く、分類でいうとキク目の種類が大半を占める。しかし、このイチョウはキク類などの草本ではないのにも関わらず、葉っぱの形は扇形をたった一枚で作る。この形は世界的にもこの植物以外では珍しい。

こちらはよくイチョウと間違えられているナンキンハゼである。間違えられる要因はどちらも街路樹として分布しており、葉の形が似ているからだと思われるが、よくみるとこの葉は扇形ではなく、しぼみ型である。しかもこちらは春日山原始林などの原始林系統などに多大な被害を被りかねない侵略的外来種であるため、見分けはついておきたい。

さて、イチョウに話を戻すとイチョウといえばやはり紅葉であろう。イチョウは秋ごろになると昔ながらの植物とは思えないほど派手に紅葉する。その色が黄色であるのですごく珍しいため貴重度が高く、昔から珍しい植物としてのイメージが強く、黄色とその形から色々なところで使われている。東京都のシンボルマークなどはまさにそうであろう。

イチョウ類は昔から今日までずっと語り継がれてきた珍しい植物である。日本在来の植物ではないと考えられているものの、この植物のすごいところはヨーロッパなどでは絶滅していること。この種類の植物は氷河期の前までは世界中のどこでもみられる一般的な植物だったと言われるが、ヨーロッパなどでは氷河の盛んな前進、後退によりほとんどの種類が絶滅することになるが、日本などの東アジア諸国は氷河の動きが鈍かったと考えられており、それによりイチョウが残っているため、世界中の植物学者が珍しそうにみる種類なのである。外来種とはいえど、生態系には被害を与えていないとされているため、それなら日本の財産として、これからも残しておきたいものである。